躍動するインド世界の布 Thematic Exhibition: The Vibrance of Indian Fabrics

躍動するインド世界の布

Thematic Exhibition:

The Vibrance of Indian Fabrics

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

企画展チラシ 

 

 

インドは、サリーで有名なように一枚布を巧みに変形させて、多様にまとう着衣文化で知られている。

だがインドにおける布は、衣装としてだけではなく、人生儀礼における贈与や、神がみへの奉納、社会運動でのシンボルといった多様な役割を担っていることはあまり知られていないのではないだろうか。

その俗説をくつがえすような画期的な展覧会が、国立民族学博物館において開催中だ。

インドのみならず、さらにインドを中心とする南アジア世界において、布は時と場所、使途に応じて、あるいは宗教的規範や社会的慣習によって、用いられるかたちや色、文様が異なり、その扱われ方も場面ごとに明確に定められているという。

以下の画像はフォトギャラリーを参照されたし。

女性用外套 パキスタン 1977年収集 国立民族学博物館蔵

人びとは場面に応じて多種多様な布のなかから目的や機能に適したものを選び、使い分けているのだ。

戸口飾りトーラン インド グジャラート州バーヴナガル県 1978年収集 国立民族学博物館蔵

衣装装飾版画 インド タミル・ナードゥ州 チェンナイ 1990 年代収集 個人蔵

 

そのような人びとと布の多様な関係性は、多宗教、カースト制度、数百を超える言語といったインド社会の特質と深く結びついている。

花嫁の母親に彼女の実家から贈り物が届けられる。インド グジャラート州 カッチ県 1999年金谷美和撮影

 

インド世界の布は、場をくぎり、人をつなぎ、神と人の媒介となり、政治をうごかし、グローバル経済をうみだすまでのパワーを持っているのだ。

インドで東アフリカ向けカンガの生産がおこなわれている。インド グジャラート州 ジェートプル2006年 金谷美和撮影

 

躍動する布の現場に光を当て、布の役割や機能を明らかにし、グローバル化が進む現代インドの社会や文化の持続と変容の動態をひもといて行くようだ。

カンガ ケニア モンバサ 2000年収集

布が建物や門を作り出すなど想像もできなかったカルチャーショックを受けるような展示には圧倒される。

イスラームの集会のトロン。バングラデシュ ダッカ 2010年 五十嵐理奈撮影

 

さらにこの展覧会では、単に展示するだけでなくその展示の仕方に新たな風を呼び込むような工夫がなされていることにも注目されたい。

イギリス・バーレ社 ティーセット「キャリコ」イギリス 2016年収集 個人蔵

野蚕のエリ蚕にヒマの葉を飼料として与える。インド アッサム州 2019年 上羽陽子撮影

 

会期       20211028日(木)~ 2022125日(火)

会場       国立民族学博物館 本館企画展示場

開館時間              10001700(入館は1630まで)

休館日    休館日 水曜日

年末年始(1228日~14日)

15日(水)は通常の休館日のため、年始は16日(木)から開館。

主催       国立民族学博物館

協力       MINDAS(南アジア地域研究国立民族学博物館拠点)

公益財団法人千里文化財団

観覧料    一般580円(490円)、大学生250円(200円)、高校生以下無料

 

☆国立民族学博物館 ホームページ

   https://www.minpaku.ac.jp/

みんぱくウィークエンド・サロン

〇トライブ・アイデンティティとしての布

日時:202219日(日) 143015:00

講師:岡田恵美(国立民族学博物館准教授)

場所:国立民族学博物館 第5セミナー室

参加無料(要展示観覧券)/申込不要

〇モーディー首相、サリーになる

日時:2022116日(日) 143015:15

講師:杉本星子(京都文教大学教授)

上羽陽子(国立民族学博物館准教授)

場所:国立民族学博物館 第5セミナー室

参加無料(要展示観覧券)/申込不要

 

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