積和不動産中国スペシャル 世界を魅了した陶芸家 宮川香山 ~没後100年 虫明焼と明治の陶芸~


 

 

 

 

 

 

 

 

積和不動産中国スペシャル

 

世界を魅了した陶芸家


宮川香山


~没後100年 虫明焼と明治の陶芸~


 


神業と賞賛される高度な装飾技術によって、世界の美術愛好家らを驚嘆させた宮川香山(みやがわ こうざん 本名:虎之助1842-1916)。


2016年は、香山没後100年を記念の年だ。


京都でやきものを生業とする九代茶碗屋長兵衛[初代楽長造(らくちょうぞう)]の四男として京都真葛原(まくずがはら)に生まれた香山は、一時、岡山で虫明焼(むしあけやき)の指導にあたったのち、薩摩商人などの求めに応じ、1871(明治4)、横浜に故郷の名を冠した眞葛窯を開いた。


真葛原とは、現在の京都市東山区北部の円山公園の辺り一帯を指す。


岡山県の伝統工芸品に指定されている虫明焼の発展に寄与した香山を顕彰するとともに、日本の近代窯業界の寵児として海外で高い評価を受けた香山を同時代の作品群とともに紹介する展覧会が、岡山県立美術館で好評開催中だ。


今日、虫明焼が全国区で知られるようになったのは香山の功績といえよう。


香山について、筆者は以下で記しているので参照されたし。


http://artnews.blog.so-net.ne.jp/2015-08-10


香山はフィラデルフィア万博、内国勧業博覧会等、国内外の博覧会に出品し輝かしい成績を収め、その名は世界にとどろいた。


海外ではMakuzu Kozanとしても知られ、高い評価を受けている。その作品は殖産興業の一環として輸出用に作られた作品が多いこともあり、日本国内に残っている作品の数は残念ながら限られている。


明治初年、香山は一斉を風靡した薩摩焼風の錦手(にしきで)を制作することから始まり、技巧を凝らした細密で彫刻的な手法を用いた高浮彫(たかうきぼり)作品を作り上げる。


さらに明治20年代以降は、ヨーロッパの趣向の変化に応じ、釉下彩磁(ゆうかさいじ)や結晶釉など釉薬の研究を進め、新機軸の作品を次々に発表した。


明治29年には帝室技芸員に選ばれ、明治を代表する陶芸家として活躍した。


この展覧会では、収集家で山本博士 宮川香山 眞葛ミュージアム館長による山本コレクションなど、通常は宮川眞葛ミュージアムで常設展示されている香山の作品や草創期から現代までの虫明焼作品、薩摩焼に影響を受けた明治期の各地の焼物を一堂に展示。


重要文化財2点を含む高浮彫作品から釉薬物まで多彩で魅力溢れる香山の作品など、合わせて約250点もの多くの作品が展示されている何とも贅沢な展覧会なのだ。


☆宮川香山眞葛ミュージアム


http://kozan-makuzu.com


 


1960年代後半から田邊哲人や山本博士が真葛焼の研究を始め、海外から作品を精力的に買い戻しており、多くの作品が日本に里帰りしつつあるため、明治期の陶芸の研究と共に香山の評価が、近年、高まって来ている。


今のところ、巡回予定はなし。岡山だからこそ出来た展覧会。


質、量ともまたとない展覧会のため、ぜひ、お見逃しなく。


ちなみに別の香山の展覧会として、約150点のほぼ全ての出展作品が田邊コレクションからなる「没後100年 宮川香山展」がサントリー美術館で開催され、その巡回展が、 平成28429()731() 大阪市立東洋陶磁美術館で開かれる予定。


 


☆構成


第一章 虫明焼と香山来窯


第二章 薩摩焼と明治の陶芸


第三章 香山の世界


第四章 眞葛窯終焉


 


会  期


2016318日(金曜日)から58日(日曜日)まで


GW期間中は休まず開館


開館時間


9時から17


 *ただし、422日は19時まで開館(いずれも入館は閉館30分前まで)


観 覧 料


当日券 一般:1000円、65歳以上: 800円、大学生:500円、 高校生以下無料*


*学生証やシルバーカード等、年齢が確認できる証明書をご提示のこと。


 20名以上の団体は2割引き


主  催


岡山県立美術館、山陽放送


特別協力


宮川香山 眞葛ミュージアム


特別協賛


積和不動産中国株式会社


後  援


岡山県郷土文化財団、公益社団法人岡山県文化連盟、瀬戸内市、瀬戸内市教育委員会


 山陽新聞社、oniビジョン、FM岡山、レディオモモ、公益社団法人岡山県観光連盟


 公益社団法人おかやま観光コンベンション協会、JR西日本岡山支社


☆岡山県立美術館


http://www.pref.okayama.jp


☆山陽放送


http://www.rsk.co.jp


 


☆記念講演会虫明焼作陶への想い


日時:2016417日(日曜日)14時から1530


 講師:黒井千左氏(陶芸家・県指定重要無形文化財保持者)


 会場:2階ホール(先着200名・聴講無料)


☆美術の夕べ担当学芸員によるフロアレクチャー


日時:2016422日(金曜日)18時から


講師:福冨幸(主任学芸員)


会場:地下1階展示室 ※要観覧券


フロアレクチャー


日時:201657日(土曜日)各日14時から


講師:担当学芸員


会場:地下1階展示室 ※要観覧券


 


☆読者プレゼント 


   1020名様にご招待券 プレゼント


   あて先 :loewy@jg8.so-net.ne.jp


   件名:展覧会名と会場名


   本文:ご住所、お名前


   をお書きの上どしどしご応募下さい。


       締切:UPした翌日の午前零時


      発送をもって当選と代えさせていただきます。


 


☆ご意見・ご要望・ご感想のお願い


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